冬は気分が落ち込みがち…”冬季うつ病の特徴”とは
新年あけましておめでとうございます。
お正月が明けて、気分が落ち込みがちな方はいらっしゃいますか?
その症状、もしかしたら「冬季うつ」かもしれません。
精神疾患を理由に医療機関にかかっている人は、年々増加しており、
特に「うつ病」はその割合が最も高いです。
その中でも、冬場だけにのみ発症する「冬季うつ病」。
秋口から調子が悪くなり、春に貼ると良くなってくるということがあれば、その可能性が考えられます。
冬季うつ病とはどのような特徴を持つ病気なのか、その対処法とともに整理しましょう。
⛄冬季うつ病(季節性情動障害)とは |
うつ病は、気分の落ち込みが特徴的な心の病です。朝起きた直後に一番気持ちが冴えず、
夕方になると少し気持ちが軽くなる「メランコリー型うつ病」や、気持ちの落ち込みに対する自覚が少なく、頭痛や腹痛などの体の症状が目立つ「仮面うつ病」など、一言でうつ病と言っても色々なタイプがあります。
うつ病の中でも最も季節性と深くかかわっているものが「冬季うつ病」です。
〇冬季うつの発症時期:10月~3月にかけて
〇症状:うつ病と非多様な抑うつ症状が見られる一方で、身体的な不調については食欲不振や不眠に陥りやすい一般的なうつ病とは異なります。
一般的なうつ病 | 冬季うつ | |
共通点 | 気分の落ち込み 気力減退 物事を楽しめない イライラする 倦怠感など |
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食欲 | 低下傾向 | 過食傾向 |
睡眠 | 不眠傾向 | 仮眠傾向 |
体重 | 減少傾向 | 増加傾向 |
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⛄気のせいではない!冬に気分が落ち込む理由 |
なぜ冬季うつは起こるのか?
これには日照時間が大きく影響しているようです。
決して気のせいではなく、体内で起こっている、れっきとした”不具合”です。
冬は健康な状態であっても、セロトニン(自律神経を整え、心身を安定させる)分泌量が減ることがわかっています。
日照時間が短くなると、体内時計を司るメラトニンの分泌が遅れたりするなど、抑うつを引く起こしやすい傾向になります。
こうした変化に敏感な人は、通常の人よりも冬季打つに陥りやすい特性があります。
・布団から出られず、つい長く寝てしまう…
・炭水化物や甘いものが食べたくなる…
これらは寒さのせいと思われがちですが、実は日照時間が短いことが影響しているのです。
冬季うつは、北欧など冬に日照時間が極端に短くなる高緯度地域に多いとされており、日本でも北国に多く発症します。
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⛄冬こそ“明るく”過ごそう!冬季うつを防ぐには |
①積極的に光を浴びる |
最も効果的な方法です。 効果的なのは10,000ルクス(曇りの日の屋外)の光であれば1時間程度浴びること。 屋外に出て体を動かすことを心がけましょう
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②規則正しい生活をする |
冬季うつには「体内時計」の乱れも深く関係していると言われています。 日照時間が短くなる冬は、「時差ぼけ」の状態に近くなります。 できる限りリズムの良い日々を送るよう心がけましょう。
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③肉・魚・大豆を意識して食べましょう |
肉・魚・大豆などのたんぱく質には「トリプトファン」が多く含まれています。 「トリプトファン」は自律神経を整え、心身を安定させるセロトニンの生成に必要な必須アミノ酸のひとつです。 冬こそ、意識して摂りましょう! また、ビタミン・ミネラルなどの栄養素を十分に摂ることも大切です。
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④有酸素運動を取り入れる |
ウォーキングなど一定のリズムで行う有酸素運動は、セロトニンの分泌を促します。 また、交感神経活性を抑え、回復と癒しの神経である副交感神経を優位にすることがわかっています。
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⛄セルフチェックしてみよう |
簡単に自己診断する“Seasonal Pattern Assessment Questionnaire(SPAQ)”と呼ばれる公式の質問票がアメリカの医師らにより作成され、広く利用されています。一般の人でもインターネットからダウンロードでき、気分や睡眠の季節変動の大きさを簡単に知ることができます。
変化なし | 少し変化 | 中等度変化 | かなり変化 | 極端に変化 | |
A.睡眠時間 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 |
B.人とのつきあい | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 |
C.気分の良さ | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 |
D.体重 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 |
E.食欲 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 |
F.活動性 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 |
出典:Seasonal Pattern Assessment Questionnaire (SPAQ)
▶7点以下:正常範囲内 |
⇩
一人で悩まず、相談や専門医の受診を
症状に当てはまる、チェックが高得点だからといって、必ずしも冬季うつであるかは、
専門医の診断を受けない限りはっきりわかりません。
しかし、もしこの状態が何年も続いている、毎年辛い思いをしている場合などには、
一度医療機関で診察して光野もいいと思まス。
冬季うつはどんな人でも陥る可能性があります。
特に、コロナ禍の冬、リスクを主腰でも減らすようできることから始めましょう。