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お酒と生活習慣病の関係

こんにちは、仙台かわすみ産業医事務所です。

3月に入りあたたかくなってきましたね。

年度末であるこの季節、普段飲酒の習慣がある方もそうでない方も飲酒の機会、量ともに増えがちです。

また、コロナ禍以降ひとり当たりの飲酒量が増えたという調査結果も出ており、適正飲酒を心がけることは、健康づくりの視点からみてもとても重要です。

 

お酒による健康被害は、過剰摂取による急性アルコール中毒やアルコール依存症、アルコールの分解工場である肝臓の機能障害だけでなく、日本人の国民病である生活習慣病と密接な関係があります。

 

今回は、アルコールが招く生活習慣病についてお話ししたいと思います。

 


 

 はじまりは脂肪肝

 

肝臓は、アルコールの分解、余ったエネルギーを中性脂肪として蓄える役目をしています。

アルコールの摂りすぎにより、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると、

アルコールそのものが脂肪肝の原因になります。

そして、脂肪肝は肥満を増長させ、肥満は脂肪を蓄積させやすくなるため、相互に増悪関係となります。

 

 

 お酒がもたらす肥満

 

直接的に、お酒の飲みすぎが肥満を招いている場合も見受けられます。

 

カクテルなどの高カロリー・高糖質な種類のお酒を飲んでいる

 

リキュールと清涼飲料水で作られているカクテルの場合、

 清涼飲料水には糖分が含まれていることが多く、

 カクテルではガムシロップなどが使われていることも多いです。

 

 

アルコールの分解が優先され、脂肪分解が止まる

 

他の食品から摂ったカロリーの消費は後に回されるため、

 その分を消費していないと体内に脂肪がたまる原因になります。

 また、食後ではなく食膳に多く飲んでいる人はますます脂肪分解がされにくくなります。

 

 

 

 血圧・脳血管疾患の悪化

 

高血圧:アルコール約30mlにつき、血圧が3mmHg上昇。

     日々の飲酒量が多いほど血圧の平均値はあがり、高血圧のリスクが上昇します。

糖尿病:インスリンの分泌量の低下をもたらし、糖尿病のリスクが上昇します。

高資質血症:中性脂肪を分解する酵素の働きを低下させるため、中性脂肪値を高める原因になります。

 

 

 アルコールの分解にかかる時間

 

(成人男性/体重65~67kg※女性は倍かかる)
 飲物  ml  アルコール量  1杯につき
 ビール  350  14g  約2時間
 500  20g  約3時間
 ワイン  120  12.5g  約2時間
 チューハイ  350  14g  約4時間
 ハイボール  350  22g  約3時間
 ウィスキー  30  10g  約1.5時間
 日本酒  180  20g  約3時間

 

 

 知っておくべきお酒のこと

 

🍷お酒の適量を知りましょう

 

  ★節度ある適度な1日あたりの純アルコール量

  男性:20g/女性:10g

  ※一般的に女性は男性よりアルコールのリスクが高い

  ★純アルコール量20gの目安

   ビール…500ml

   ワイン…200ml

   チューハイ…350ml

  ※倍量の純アルコール量を摂取すると、生活習慣病のリスクが高まります

 (男性40g、女性20g)

 

 

🍷お酒のカロリーを知りましょう

 

  体重の増加は、総摂取エネルギー量(お酒+食事)が大きくかかわっています。

  適切な摂取カロリーの範囲内でお酒を飲みましょう。

  ★カロリー目安

  〇ビール1本(350ml) 

  140Cal=おにぎり約0.8個分

  〇ワイン2杯(200ml)

  146Cal=おにぎり約0.9個分

  〇日本酒1合(180ml)

  186Cal=おにぎり約1.1個分

 

 

🍷お酒からカロリーを減らす方法を知りましょう

 

  ★お酒のカロリーは、アルコール度数が低いほど、糖質が少ないほど、低くなります

  〇糖質カット!

  ビールを糖質ゼロビールに変える

  〇純アルコール量カット!

  アルコール度数を7%→5%に変える

  〇糖質・純アルコール量カット!

  日本酒ではなくワインを選ぶ

    など

 

  お酒と一緒に食べるおつまみや、お酒を飲む日の別の食事を調整して、

  カロリーオーバーしないようバランスを取るようにしましょう

  ★おつまみ選びも重要

  〇揚げ物・炒め物を減らす

  〇脂身の住む内お肉を選ぶ

  〇油が多いパンやお菓子を控える

 

 「酒は百薬の長」にするために

 

アルコール分解は機能的にも時間的にも体に負荷をかけます。

①自分の適量を

②カロリーや度数を意識して

③休肝日を設け、上手な飲み方で付き合う

これらのことを意識して「万病の元」ではなく「百薬の長」となるよう心がけましょう!

 

 

 

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