気をつけたい病気のトピックス「帯状疱疹」
暑さが落ち着いてきて秋めいてきましたね🍂
季節の変わり目である夏~秋にかけて発症頻度が高くなる帯状疱疹。
また、コロナ禍のストレスが多い生活の中、患者が増えると言われています。
日本人の3人に1人は経験するとされ、50歳を過ぎると発症率が上がります。
疲労やストレスなどの他にも、糖尿病やがんなどの免疫力が低下する病気が原因になることもあるという、
誰しもがかかりうる可能性のある帯状疱疹について、今回はお話ししていきます!
✾帯状疱疹とは? |
帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、
水ぼうそうと同じウイルスで起こる皮膚の病気。
体の左右どちらかの神経に沿って、痛みを伴う赤い斑点と
水ぶくれが多数集まり帯状に生じることが特徴です。
症状の多くは、上半身に現れ顔面、特に目の周りにも現れ、
夜も眠れないほどの激しい痛みを伴う方もいます。
大半は皮膚症状が治ると痛みも消えますが、神経の損傷によってその後も痛みが続く、
「帯状疱疹後神経症(PHN)ピーエイチエヌ」と呼ばれる
最も頻度の高い合併症をおこす場合もあります。(後述)
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✾帯状疱疹のメカニズム |
日本人成人の90%以上は、帯状疱疹の原因となるウイルスが体内に潜伏しています。
ウイルスに初めて感染すると、水ぼうそうを発症。 ウイルスは神経を通って、神経節に潜伏する。 |
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ウイルスは休眠状態だが、神経節に残っている。 |
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免疫力が低下すると、ウイルスが蓋谷活性化して、帯状疱疹を発症。 神経に炎症を起こし、痛みが現れる。 |
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免疫力が低下すると、ウイルスが蓋谷活性化して、帯状疱疹を発症。 神経に炎症を起こし、痛みが現れる。 |
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✾主な合併症:帯状疱疹後神経痛 |
神経が損傷されることで、皮膚の症状が治った後も痛みが残ることがあり、
3か月以上痛みが続くものを「帯状疱疹後神経症(PHN)ピーエイチエヌ」と呼びます。
50歳以上で帯状疱疹を発症した人のうち、約2割がPHNになると言われています。
▶PHNの特徴
●「焼けるような」「締め付けるような」持続性の痛み
●「ズキンズキンとする」痛み など
▶PHNになりやすい因子
●年齢(高齢者に多い)
●痛みが強い
●皮膚症状が重症である など
▶その他の合併症
頭部から顔面に症状が現れると、目の症状として結膜炎や角膜炎、ぶどう膜炎などの合併症を引き起こし、重症化すると視力低下や失明に至ることがあります。
また、顔面神経麻痺や耳介の症状を特徴とするラムゼイ・ハント症候群と呼ばれるものがあり、耳の神経への影響から、耳鳴り、難聴、めまいなどを生じることがあります。
できるだけ早く治療を行うことで、予後を改善できる合併症もあります。早めの受診が大切です。
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✾帯状疱疹Q&A |
Q.帯状疱疹はうつる? |
他の人から帯状疱疹としてうつることはありません。 ただし、水ぼうそうになったことがない人は、ウイルスの感染で水ぼうそうを発症することがあります。 水ぼうそうの入院患者の内、約3割は帯状疱疹が感染源だったとされています。 |
Q.帯状疱疹になったらどんな治療をする? |
発症早期に治療を開始するほど、効果が期待できます。 症状を自覚したら早めに受診しましょう! |
Q.過去に帯状疱疹になった人でも、再発する? |
一度帯状疱疹になると、ウイルスに対する免疫力が上がるため再発しにくくなります。 ただし体の免疫力が低下すると、再発する可能性があります。 一度なったことがあっても、予防を心がけましょう! |
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✾帯状疱疹にならないために |
★帯状疱疹にならないために必要なことは、日頃から体調管理を心がけること!
免疫力が低下しないようにすることが大切です。
★50歳以上の方には、ワクチン接種で予防することができます。
ワクチンの接種費用は全額自己負担ですが、
自治体によっては補助金を出している所もあります。
皮膚科のある病院やクリニックで受けることができますが、
受けられるかどうか事前に確認しましょう。
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帯状疱疹の原因は「免疫力の低下」。
帯状疱疹にならないために、食事のバランスに気をつける、
睡眠をきちんととるなど、日頃から体調管理に気をつけていきましょう☺