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どこからがアルコール依存症か、考える

こんにちは。仙台かわすみ産業医事務所です。

11月にはいり、年末までもう少し。
お酒を飲む機会も増えてくるのではないでしょうか。

毎年11月10日から11月16日までは「アルコール関連問題啓発週間」です。
お酒は私たちの生活に豊かさと潤いを与えるものである一方、
不適切な飲酒は心身の健康状態(アルコール健康障害)の原因となります。
さらにアルコール健康障害は、本人の健康問題だけでなく、さまざまな問題にも密接に関連します。

この期間に、アルコールについて、アルコール依存症について知っていきましょう。

 


 

 

 🍂どこからがアルコール依存症?

 

健康を害するような飲酒習慣に陥って内科の目安として、
WHOによるスクリーニングテスト「AUDIT(オーディット)」がよく使われます。
以下の10個の質問にもっとも近い回答を選び、その番号の数字の合計を調べます。

①アルコール飲料を飲む頻度

 .飲まない
 .1か月に1度以下
 2.1か月に2~4度
 .1週に2~3度
 .1週に4度以降

 

②通常どのくらいの量を飲むか

 .1~2ドリンク
 .3~4ドリンク
 2.5~6ドリンク
 .7~9ドリンク
 .10ドリンク以上

※日本酒1合=2ドリンク、ビール大瓶1本=2.5ドリンク、
 焼酎水割り1杯=1ドリンク、ワイングラス1杯=1.5ドリンク(1ドリンク=純アルコール9~12g)

 

③1度に6ドリンク以上飲酒する頻度

 .ない
 .1か月の1度未満
 2.1か月に1度
 .1週に1度
 .毎日あるいはほとんど毎日

 

④過去1年間に飲み始めると止められなかったことがあるか、その頻度

 .ない
 .1か月に1度未満
 2.1か月に1度
 .1週に1度
 .毎日あるいはほとんど毎日

 

⑤過去1年間に普通だと行えることが飲酒でできなかったことがあるか、その頻度

 .ない
 .1か月の1度未満
 2.1か月に1度
 .1週に1度
 .毎日あるいはほとんど毎日

 

⑥過去1年間に深酒の後体調を整えるために朝に迎え酒をしたことがあるか、その頻度

 .ない
 .1か月の1度未満
 2.1か月に1度
 .1週に1度
 .毎日あるいはほとんど毎日

 

⑦過去1年間に飲酒後、罪悪感や自責の念に駆られたことがあるか、その頻度

 .ない
 .1か月の1度未満
 2.1か月に1度
 .1週に1度
 .毎日あるいはほとんど毎日

 

⑧過去一年間に飲酒のために前夜のできことを思い出せなかったことがあるか、その頻度

 .ない
 .1か月の1度未満
 2.1か月に1度
 .1週に1度
 .毎日あるいはほとんど毎日

 

⑨飲酒のために、あなた自身かほかの誰かが怪我をしたことがあるか

 .ない
 2.あるが、過去1年間にはなし
 .過去1年間にあり

 

⑩肉親や親戚、友人、医師、他の健康管理に携わる人が、あなたの飲酒について
心配したり飲酒量を減らすように勧めたりしたことがあるか

 .ない
 2.あるが、過去1年間にはなし
 .過去1年間にあり

 

🍺問題飲酒の重症度判定🍺

 0点

 

 非飲酒

 

 

 1~9点

 

 危険の少ない飲酒
 今のところ、お酒の飲み方に大きな問題はありません。
 飲んでいない人は、飲まないことを心がけましょう。

 

 

 10~19点

 

 危険または有害な飲酒
 現在の飲み方を続けると、あなたの健康や生活に影響が出たり悪化する恐れがあります。
  飲み方を考え直しましょう。
 1日2ドリンク(ビール役500ml、女性は約半分)が節度ある適度な飲酒と言われてます。

 

 

 20点以上

 

 アルコール依存症疑い
 現在のお酒の飲み方はアルコール依存症が疑われます。
 あなたの健康や家族や職場での生活に、悪影響が及んでいるかもしれません。
 専門医療機関に相談することを強く勧めます。

 

 

(保健指導におけるアルコール使用障害スクリーニング(AUDIT)とその評価結果に基づく減酒支援の手引きより)

 

 

 

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 🍂減酒を掲げて受診のハードルを下げる

 

日本のアルコール消費量は、総量としては減少傾向です。
飲酒量や習慣は人それぞれですが、たくさん飲む人と飲まない人と、
二極化がすすんでいるといえるかもしれません。

飲酒量が増えて不安を抱えている人の相談口として、「減酒外来」があります。
目的は大きく2つあり、①アルコール依存症の患者の受診推進、②「お酒の相談窓口」としての役割です。

従来医療機関で アルコールの問題に対処する場合は、アルコール依存症の治療が中心でしたが、
アルコールは200以上の病気やけがと関連すると報告されており近年は アルコールによる弊害を少しでも減らせるように、依存症と診断されていない人も含め幅広くケアする方向になっています。

実際、アルコール依存症と診断されていなくても、「飲み過ぎて記憶をなくしてしまう」「家族とトラブルになってしまう」といった問題を抱えている人や、
「お酒をやめようとは思っていないが、飲み方は変えたい」という人の悩みの相談先となります。

 

 

 

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 🍂目標を立てて、減酒につながる行動の工夫を

 

減酒を進めるためには、まず現状の飲酒習慣を振り返った上で、どこまで減酒できるか目標を設定しましょう。
実際に飲酒量を減らすためには、行動を工夫して飲酒習慣を変えていく必要があります。

最近は減酒のためのアプリなども開発され、ツールを使って飲酒の記録や日記をつけて課題を振り返り、実践可能な行動改善に活用することもできます。

まずは、自分を振り返ること。
お酒と上手に付き合い、健康的に過ごしてまいりましょう。

 

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