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熱中症に注意①

いよいよ東北地方の梅雨が明け、例年より8日遅れて夏が到来しました。

近年、気候変動やヒートアイランド現象の影響により夏の暑さは厳しさを増しており、熱中症患者の増加や快適性の低下など人々の生活に影響を及ぼしています。

また日本の気温上昇は世界の平均より早く、今後も気温上昇が続くことが予想されています。

暑さ対策・熱中症対策は重要な健康課題の一つであり、東北、そして仙台も例外ではありません。

いつでもどこでもだれでも、条件次第で熱中症にかかる危険性がありますが、熱中症は正しい予防方法を知り、普段から気をつけることで防ぐことができます。

ここでは熱中症の症状とその予防・対策について、3回シリーズでご紹介します。

症状

熱中症は高温多湿な環境に、私たちの身体が適応できないことで生じるさまざまな症状の総称です。以下のような症状が出たら、熱中症にかかっている危険性があります。

●めまいや顔のほてり ●筋肉痛や筋肉のけいれん ●体のだるさや吐き気 ●汗のかき方がおかしい

●体温が高い、皮膚の異常 ●呼びかけに反応しない、まっすぐ歩けない ●水分補給できない など・・・

涼しい場所で休ませる、体を冷やす、水分補給をする等応急処置のうえ、意識障害がある場合、水分補給できない場合、様子をみて改善しない場合等は、医療機関に相談する、救急車を呼ぶなど対応しましょう。

 

予防・対策 熱中症は命にかかわる病気ですが、予防法を知っていれば防ぐことができます。

対策①シーズンを通して暑さに負けない体づくりを続けましょう 

熱中症を予防するためには、暑さに負けない体づくりが大切です。気温が上がり始める初夏から、日常的に適度な運動、適切な食事、十分な睡眠を心がけましょう。

  1. 「水分を」こまめにとろう:のどがかわいていなくても、こまめに水分をとりましょう。
  2. 「塩分を」ほどよく取ろう:過度に塩分をとる必要はありませんが、食事を通してほどよく塩分をとり、大量の汗をかくときは、特に塩分補給をしましょう。ただし、かかりつけ医から水分や塩分の制限をされている場合はよく相談しましょう。
  3. 「睡眠環境を」快適に保とう:通気性や吸水性の良い寝具や、エアコンや扇風機を適度に使って睡眠環境を整え、寝ている間の熱中症を防ぐと同時に、日々ぐっすりと眠ることで翌日の熱中症を予防しましょう。
  4. 「丈夫な体を」つくろう:バランスのよい食事やしっかりとした睡眠をとり、丈夫な体をつくりましょう。

対策②日々の生活の中で暑さに対する工夫をしましょう

適度な空調で室内の温度を快適に保ち、衣服を工夫すると、熱中症の危険を避けやすくなります。また、日よけをして直射日光を避けましょう。

対策③特に注意が必要なときに暑さから身を守るアクションをとりましょう

屋外など炎天下や空調設備の整っていない環境でのスポーツや作業時は、熱中症の危険からしっかりと身を守るアクションをとることが必要です。適度な水分と塩分の補給に加え、こまめに休憩をとりましょう。

対策④情報収集をしましょう

人が感じる暑さ(体感温度)は、気温だけでなく、湿度、風、日ざしにも影響されます。当日の最高気温を知るだけでなく、その日の気温と湿度の変化を知る、室内の気温や湿度の状況を知ることも熱中症予防に効果があります。いま自分のいる環境がどのような状態なのか、を知ることは熱中症予防の大切なポイントです。また熱中症の発生には体調が大きく影響します。自分のいる環境を知ることとあわせて自分の体を知り、体調に敏感になりましょう。

 

厚生労働省でも職場における熱中症予防対策を徹底するため、労働災害防止団体などと連携し、5月から9月まで、「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施します。今年は、暑さ指数の実測と衣類の通気性に着目し、作業場所のWBGT値(暑さ指数)を実測して作業に反映させることや、熱がこもりにくい服装にも注意するよう呼びかける働きかけを行います。

 

※2 WBGT値とは
気温に加え、湿度、風速、輻射(放射)熱を考慮した暑熱環境によるストレスの評価を行う暑さの指数。

(仙台かわすみ産業医事務所 保健師 佐々木)

 

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