パニック障害
こんにちは、仙台かわすみ産業医事務所です。
今月のテーマは「パニック障害」です。
パニック障害とは、不安障害の一種で、突然前触れもなく動悸、呼吸困難、めまいなどの発作(パニック発作)を繰り返し、発作への不安によって外出などの社会生活が制限される病気です。長期化すると仕事ができなくなったり、うつ病へとつながることもあるため、早期の治療が大切な病気です。
| 🎑不安症の種類 |
🌙全般性不安症
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学校のことや家族・友達のこと、生活上のいろいろなことが気になり、極度に不安や心配になる状態が半年以上続きます。
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🌙社会不安症
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人に注目されることや人前で恥ずかしい思いをすることが怖くなって、人と話すことだけでなく、人が多くいる場所(電車やバス、繁華街など)に、強い苦痛を感じる病気です。怖さのあまりパニック発作を起こすこともあります。失敗や恥ずかしい思いがきっかけになることも多いのですが、思春期の頃は、自分で自分の価値を認められなかったリ自分に自信がもてなかったりすることから起きてくる場合も多くあります。
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🌙パニック症
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突然理由もなく激しい不安に製われて、心臓がドキドキする、めまいがしてふらふらする、呼症吸が苦しくなるといった状態となり、場合によっては死んでしまうのではないかという恐怖を覚えることもあリます。このような発作的な不安や体の異常な反応は「パニック発作」と呼ばれており、パニック発作がくりかえされる病気をパニック症と呼んでいます。
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| 🎑パニック障害 |
パニック障害はパニック発作から始まります。
始めはパニック発作だけですが、発作を繰り返すうちに、
発作のない時に予期不安や広場不安(広場恐怖)といった症状が現れるようになります。
また、うつ症状をともなうこともあります。
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・汗が出る |
「また発作が起きるのではないか」という不安を感じ、発作を繰り返すうちに発作のない時も次の発作を恐れるようになり不安が消えなくなる「予期不安」。
そこに行くと発作が起きそうな気がする、そこから逃げられない・助けが得られない・恥をかくのでは…と思える苦手な場所ができて、その場所や状況を避けるようになることを「広場不安」といいます。
不安が強くなると、仕事をやめたり、日常生活に影響をきたし引きこもりがちになるため人間関係にも影響が出てきます。
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| 🎑不安症の原因と治療 |
原因ははっきりと解明されていませんが、身体的、心理的両方の要因が関連していると考えられています。体の病気や薬物、カフェイン、アルコールなどの物質の影響でも不安症状が出ることが知られている一方で、近年の脳研究の進歩により、心理的背景だけでなく様々な脳内神経伝達物質系が関係する脳機能異常(身体的要因)があるとする説が有力になってきています。
★薬物療法
出ている症状を抑え、ひとまず日常生活を送れるようにするために有効な方法です。症状が一時的になくなっても、その症状を引き起こしている根本的な原因が解決できたわけではないため、薬で安心できる状態を保ちつつ、精神療法で根本解決を図ることが重要です。
★精神療法
病気の特徴についての情報提供(疾患教育)や、タイプに合わせた認知行動療法があり、不安や恐怖を呼び込みやすい考え方のくせに気付いて普段からそれを修正するようにしたり、不安を避けずに乗り越えた経験を確認する中で、生活に対する症状の影響を少なくしていきます。
パニック障害は突然発作が起こるため、本人は様々な不安を抱えることになります。本人も周囲の人も不安になるものですが、治療法もあり、その効果も認められています。まずは精神科や心療内科を受診し、適切な治療を受けられるようにしましょう。
治療が不十分だと慢性化しやすい病気です。しっかりと治療と向き合うために適切な理解が重要です。



